今回は、「適切な医療につなげるための見極め」についてお話しします。
ごはんを食べたくない・眠っていたい・なにもしたくない・触られたくない・横になっていたい・・・
このようなことは病気でなることもあれば、老衰が原因のこともあります。
このような状態になった時、私たちは“病気と考え受診をする”か、“老衰と考え積極的な治療はしない”という判断をする時が来たと感じ、しっかりと見極めようとします。
(積極的な治療をしないとは言えども、ご本人様がつらくならないよう出来る限りの苦痛の緩和に主治医とも相談しながら努めます。)
その際、ご家族様・介護職員・ケアマネ・看護師・主治医、時には施設長も巻き込んでその方の今後についてを相談し、慎重に判断していきます。
もちろん、緊急性がある場合は救急搬送等で対応し、救える命は救うための最大限の努力をします。
救急搬送した場合は薬をもらって帰ってこられることもありますが、入院となることもあります。
そして入院となっても、順調に回復し施設での生活が出来ると判断されれば帰ってきます。
しかし、中にはその病気が原因であったり、入院している間に生活出来る状態に戻らないこともあります。
その時は、ご本人様が元気な時に人生の終末はどうしたいとお話しをされていたかというご本人様のご意向やご家族さまのご意向等をお聞きし、その方らしく人生を全う出来るように支援していきます。
医療へつなげる見極めとしては、受診や入院が必要となる「治療による医療」か、それとも主治医と相談しながら苦痛の緩和をを選ぶ「お看取りに寄り添う医療」かです。
そして、それは『発熱や酸素飽和度の低下』や『口から食事や水分の摂取が出来るかどうか』ということが大切な鍵となってきます。